会員および支援者の皆さまにおかれましては、平素より太陽光発電所ネットワーク(以下PV-Net)の活動に多大なるご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
2018年5月、PV-Netは設立15周年を迎えました。設置者同士の情報交流や相互支援(ピアサポート)を基本に、政府や自治体、メーカー、電力会社等とも連携を行い、未来や環境、人々に大きな便益をもたらしてくれる太陽光発電(以下PV)が、安心して長期に運用できる社会環境を整えることを目指し、その仕組みづくりに取り組んで参りました。こうした活動が評価され、7月には東京都より「認定NPO法人」として正式に承認されました。これも会員および多くの皆さまの継続的なご支援、ご協力の賜物と、理事・事務局スタッフ一同、心より感謝いたします。
その一方で、長年の活動によって、PV-Netの基幹を支えてきたPV健康診断システム(予測発電量と実際の発電量との比較による、故障・不具合の診断機能)にほころびが生じるようになっています。特に顕在化したのが、8月末に発生したサーバーダウンでした。システムを運用するサーバー内のハードディスク破損が確認され、専門業者にデータの救出を依頼しました。幸いにもデータに欠損は見つかりませんでしたが、予定外の大きな出費に見舞われました。加えて、長年にわたる運用と度重なる改修、不具合対応を通じてデータベースは複雑化しており、復旧したデータを新たなサーバー上で再現するために、大変困難な作業を伴いました。こうした状況は決してPV-Netだけのものではなく、「レガシーシステム問題」として、多くの企業基幹システムの課題となっています。
昨年4月施行の改正FIT法では、住宅用を含むすべてのPVのメンテナンスが義務化されました。しかし、住宅用PVのメンテナンスは高所作業など危険が伴う反面、規模が小さく、ビジネスとして成立しづらいという側面があります。国内の再エネ主力電源化の流れやFIT買取期間の終了を背景に、高品質、低コストな太陽光発電由来の電源が、今後はさらに求められるようになります。住宅用PVの品質を安価に担保することができるのは、正確な発電量予測などに基づく自己監視、セルフメンテナンスであることは間違いありません。
PV-Netが長年運用してきたPV健康診断の真価が問われるのは、むしろこれからと言えます。そこでPV-Netでは低コストで実効あるサービスが可能な新たなPV健康診断システムの構築に着手します。具体的には、次のような取り組みを進めていきます。
- 現在の自社構築・運用によるデータベースシステムを、ノンプログラミングでシステム改変が容易に可能なクラウドサービスへと移行
- 推定発電量の精度を上げるため、500メートル間隔での日射量推定が可能な気象衛星「ひまわり8号」のデータを活用
- スマートフォン、タブレットの利用にも対応したレスポンシブデザインの採用
- IoTセンサーの設置による発電電力量入力の自動化の検討
現在、実現のための資金調達として、助成金の申請や企業へ協力の呼びかけなどを行っていますが、最も大きな力となるのは皆さまからの直接のご支援です。多くの住宅用PVユーザーが利用しやすく、精度の高い新たなPV健康診断システム実現のため、どうかご支援、応援のほどよろしくお願い申し上げます。
ご寄付 1口 5,000円から
- ウェブサイト内「寄付をする(クリックでリンク先が開きます)」よりお手続きをお願いいたします。払込取扱票のご利用のほか、クレジットカードやゆうちょ銀行以外からのご入金も可能です。
- 平成30年分の確定申告(平成31年2月18日~3月15日)で、税制優遇を受ける場合、平成30年12月31日までの着金分が対象となります。クレジットカードを使用した場合、翌年の優遇対象となるのでご注意ください。
- ご寄付の際には、「住所/お名前/ご連絡先」が必要となります。寄付者を特定する情報が不足すると、税制優遇を受けるための受領書の発行&送付ができなくなりますので、ご注意ください。
- 「寄付金控除に関するご案内(PDF)」も併せてご参照ください。